1. アパート解体で「立ち退き」が必要になるケースとは
アパートを解体する場合、入居者がいる状態では原則として解体できません。
そのため、以下のケースでは「立ち退き」が必要になります。
- 老朽化によりアパートを取り壊したい
- 更地にして売却したい
- 新築アパート・駐車場・事業用地に転用したい
初心者の売主さんが最も誤解しやすいのが、
「老朽化=自由に解約できる」わけではない点です。
【引用】・参照サイト】
①国土交通省「借地借家法の概要」
②法務省借地借家法(e-Gov法令検索)
2. 解体前に必須!立ち退きまでの全体の流れ【7ステップ】
① 現状確認(入居者・契約内容の確認)
普通借家契約か定期借家契約かで対応が大きく異なります。
② 解体理由の整理(正当事由)
立ち退きには「正当事由」が必要です。
例:建物の老朽化、耐震性不足、建替えの必要性など。
③ 入居者へ事前説明
突然の通告はトラブルの元。
早め・丁寧な説明が重要です。
④ 立退料の提示・交渉
相場を踏まえた現実的な提示が交渉成功のカギ。
⑤ 合意書(覚書)の作成
口約束はNG。必ず書面化します。
⑥ 明渡し完了
全戸退去を確認してから解体へ進みます。
⑦ 解体工事スタート
3. アパート解体にかかる費用の内訳
解体費用は構造や立地で異なりますが、目安は以下の通りです。
- 木造:3~5万円/坪
- 軽量鉄骨:4~6万円/坪
- RC造:6~10万円/坪
これに加えて、
- 残置物撤去費
- アスベスト調査・除去費
- 整地費用
などが発生する場合があります。
4. 立ち退き費用(立退料)の相場はいくら?
立退料に「法律で決まった金額」はありません。
一般的な目安は、
- 引越し費用
- 新居の初期費用(敷金・礼金)
- 家賃差額の補填
- 迷惑料(数か月分の家賃)
👉 家賃の6か月~12か月分程度が一つの相場感です。
5. 立ち退きでトラブルになりやすい注意点
- 正当事由が弱い
- 立退料が極端に低い
- 期限を一方的に指定
- 書面を作らない
これらは裁判トラブルに発展しやすい典型例です。
6. 立ち退き交渉をスムーズに進めるコツ
- 期限に余裕を持つ(6か月~1年前)
- 専門家(不動産会社・弁護士)を活用
- 感情論ではなく条件整理で話す
初心者の売主さんほど、**「自分で全部やろうとしない」**ことが重要です。
7. 解体か売却か迷ったときの判断基準
実は、
「解体せずにそのまま売却」した方が有利なケースも多いです。
- 立ち退き費用が高額
- 解体費+立退料 > 売却時の価格差
- 買主が再建築・解体を前提としている
一度、解体前提・現況売却の両方で査定するのがおすすめです。
8. よくある質問(Q&A)
Q. 立ち退きを拒否されたら?
A. 強制退去はできません。交渉継続、条件見直し、最終的には調停・裁判になります。
Q. 高齢者や長期入居者は立退料が高くなる?
A. 生活影響が大きいため、高くなる傾向があります。
9. まとめ|初心者の売主さんが最初にやるべきこと
- 契約内容を確認する
- 解体ありきで考えない
- 立ち退き費用を含めて資金計画を立てる
- 早めに専門家へ相談する
これが失敗しないアパート解体・立ち退きの第一歩です。


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